図書館にて、タイトルに惹かれて借りました。
『生きる力ってなんですか?』
著者:おおたとしまさ
まえがきより
少なくとも我が子には、「生きる力」を授けたい。親であれば誰もが思う事でしょう。
しかし何が「生きる力」になるのか、実は親もわかっていないことが多いのではないでしょうか。
(中略)そこで7人の識者に、「生きる力ってなんですか?」という質問をぶつけてみました。
「生きる力ってなんですか?」P8~
本書に登場する7人の識者はこちら。
- 内田 樹(思想家)
- 乙武 洋匡(著書:”五体不満足”など)
- 西原 理恵子(漫画家 著書:”毎日かあさん””ダーリンは●●歳”シリーズなど)
- C・W・ニコル(作家 著書”風を見た少年”など)
- 椎名 誠(作家 著書:”岳物語”など)
- 高濱 正伸(学習塾代表 著書”わが子を「メシが食える大人」に育てる”)
- 三浦 雄一郎(プロスキーヤー・冒険家)
親子で読んで語り合えるように、基本的には同じ内容を「子ども編」「大人編」と分けてあります。
子ども編はすべての漢字にルビがふられ、口調や例えの内容が子供向けに書かれています。
表現の変え方もそれぞれ個性的で、大人編と読み比べるのも面白いです。
もくじ(著書名以下は抜粋)
[子ども編]
内田 樹・・・「生きる力」とは「生き物としての力」
乙武 洋匡・・・自分で決めていけば「生きる力」は強くなる
西原 理恵子・・・おかしいことを「おかしい!」と思えることが「生きる力」
C・W・ニコル・・・生きることは殺すこと
椎名 誠・・・「死」を意識して「生きる」を知る
高濱 正伸・・・「人をより幸せにした人」が「立派な人」
三浦 雄一郎・・・遅れても、立ち戻っても、恥ずかしくなんかない
[大人編]
乙武 洋匡・・・親の声かけひとつで子どもの「生きる力」は変わる
西原 理恵子・・・むちゃな働き方を「おかしい」と感じる感性が「生きる力」
C・W・ニコル・・・自然を大切にしない人は「生きる力」がない
椎名 誠・・・日本の子どもたちの「恵まれすぎている不幸」
高濱 正伸・・・「除菌主義」の教育では「生きる力」は育たない
三浦 雄一郎・・・誰にでも「生きる力」は備わっている
著者(というか編集者?)のおおたとしまささんは育児・教育ジャーナリスト。
この記事を書くにあたりブログも拝見したのですが、どの記事も子育て世代にとって興味深く、考えさせられる記事がたくさんでした。
私の母が若い頃と現在では価値観や社会システムがガラッと変わっているように、ムスメが大人になるころは今の私には想像できないような社会になっているだろう。
現在でも年金システムはほとんど崩壊しているし、AIが単純作業の仕事を奪うと言われているし、世界情勢はきな臭い。
日本も何かの形で戦争に巻き込まれても不思議じゃないって思っています。
この本の中ではいろいろな言葉で「生きる力」について語られていますが
「既存のシステムや人の言う事を鵜呑みにせずに疑問を持ち、自分の頭で考え、決断し、行動できる力」
が大事なのかな、と感じました。
ムスメの為にも、まずは私自身が「生きる力」を身につけないと。
少しずつでも、考えることを止めないで問いを続けていこうと思います。
私は本書に登場する識者のうち3人しか知りませんでした…。
(ちなみに、乙武さん、西原さん、椎名さん)
それぞれの著書もそのうち読んでみようかな。