こんにちは。もの子です。
近頃は昼間の授乳中がもっぱら読書タイム。
日中の4回×10〜20分とちょうどいい読書習慣になっています。
子供が産まれてから読むジャンルが広がったおかげで図書館通いが楽しくてたまりません(^^)
『子育てにおもちゃを』
著者:樋口正春
おもちゃ選びの参考にと軽い気持ちで借りましたが、子供の成長全般〜日本のおもちゃ業界・保育園や幼稚園のあり方まで考えるきっかけとなりました。
目次
第一章 子どもの成長と遊び
第二章 子どもに媚びていませんか・・・?
第三章 子どもにとって良いおもちゃ
第四章 注目・追視を助けるおもちゃ
第五章 集中力とおもちゃ
第六章 文字を獲得する前のおもちゃ
第七章 汽車遊び
第八章 積木遊び
第九章 人形遊び
第十章 読み聞かせとおもちゃ
第十一章 ドイツの保育
第十二章 保育園・幼稚園での遊びを考える
第十三章 おもちゃの紹介
まえがきより
皆さんは子どものためにおもちゃや絵本を選ぶときに、何を基準にして選んでいらっしゃいますか。(中略)
①たかが、子どものおもちゃだから➖あまり深く考えていない。
②どうせ、すぐに飽きてしまうのだから➖高いものを買うのはもったいない。
③よその子もみんな持っているし、買わないと仲間はずれにされるといけないから➖流行に乗り遅れないように(ファミコンやキャラクター商品)
④子どもがうるさく言うから仕方なしに
⑤文字や数を覚えてくれるから➖おもちゃで教育しよう
樋口正春「子育てにおもちゃを」P4
ちなみに私は…
まず”ブログやSNSで話題のもの”と②…
そのうち⑤…
小学生くらいに大きくなってきたら③④も理由になりそうかな。
(最近おもちゃに関する本をいろいろ読んだのでだいぶ考えが変わってきましたが…)
みなさんはどんな考えでおもちゃを選んでいますか?
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この本では、子どもにとって「遊び」や「おもちゃ」がいかに大切かということを、オススメおもちゃ(ヨーロッパ諸国の製品が多い)の紹介も交えながら詳しく書かれています。
1991年発行と古めの本ですが、調べたところ紹介されているおもちゃは今でも販売されているものばかり。
良いものは長く愛されているのですね。
おもちゃの地位が低い日本
日本ではヨーロッパ諸国と比べるとおもちゃや遊びの地位がずいぶん低いそうです。
絵本に関してはヨーロッパ諸国に比べて種類が豊富で価格も安めとレベルが高く親の関心もあるのに、ことおもちゃとなると……とのこと。
たしかに、日本では勤勉は尊い!とされているからか?遊び=『暇つぶし』『娯楽』『勉強のジャマ』ってイメージがあって、あまり重視されていない…どころか蔑ろにされていますね。
『子供らしく外で遊んできなさいっ』ってフレーズがあるように、室内での遊びは好ましくないとされる風潮すらあります。
著者は室内遊びを以下のように分類しています。
- 操作遊び(ひも通し・織物・たたく・はめるなど手を使う遊び)
- 構造遊び(ブロック・積木・交通遊び・モザイク遊びなど)
- 役割遊び(おままごと・お医者さん・パーマ屋さん・レストラン)
- 描画・工作(絵を描く・工作・粘土遊び)
- ルール・思考遊び(神経衰弱・ドミノ・トランプ・かるた)
外でも室内でもそれぞれたくさん遊んで『頭も体も使うこども』に育てることが大事、とのこと。
体=外遊び・頭=読書やお勉強、という先入観があったので、遊ぶことで頭を使うというのは目からウロコでした。
お世話人形を駆逐したリカちゃん人形
昭和42年に「リカちゃん人形」が登場したことで、それまで日本全国にあった「座布団人形」というお世話遊びをするお人形が日本から姿を消してしまったそうです。
昔は男女関係なくしていた『お世話遊び』。
大人が子どもにしているお世話を自らお人形にしてあげることで、親からの愛情を再確認したり思いやりの心を育むことができていたそうです。
私ももれなくリカちゃんを持っていました。
大好きだったけれど、どちらかというとオシャレなお友達って感じで、かいがいしくお世話をする対象ではなかったなぁ…。
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著者はあとがきで日本のおもちゃの質が良くなることを願っているけれど、2019年現在…残念ながらあまり進歩していないように思う。
それどころか、早期教育ブームやスマホやタブレットの登場で子供の『遊び』の環境は余計に悪化しているかも…。
ムスメが通う幼稚園は、室内遊びにも力を入れている園を選びたいなぁ。
今からちょこちょこと情報を集めてみようかな。
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この本を読んで、もっともっと感じたこと・書きたいことがあったけれど…まとめきれないので一旦アップしちゃいます(^^;)
その他特に印象的だった内容をざっくり記します。
- 幼い子どもにとって良いおもちゃの条件
・自然素材(木・布・紙など)
・おもちゃの側から関係を求めない(動力を使わない・音が鳴らない)
おもちゃを動かすのは子ども自身や周りの大人。
刺激的なおもちゃはたしかに子どもを引きつけるが、刺激にはすぐに慣れてしまう。するともっと強い刺激が必要になる。
- ヨーロッパの保育室ではレースカーテンや絵本棚で空間を区切り「おままごとコーナー」や「積木コーナー」を設けてある。遊びの環境が整っているので子どもたちは自主的にやりたい遊びをする。
- 対して日本の保育室はおもちゃがしまいこまれてガランとしている。何もない場所では子どもは落ち着かず、隅っこにいるか走り回るしかない。海外から日本の保育園を視察に来たとある保育者は「この何もない部屋で子どもたちは一日中どうして過ごしているのか?」と不思議がった。
→私の記憶だと…お絵かきの時間や工作の時間があって、先生主導で一斉に取り組んでいた気がする。そうではなくて、環境をしっかり整えて子どもがやりたいことをする方が自主性が育つんだろうなぁ。
これは家庭の子供部屋にも応用できそう。モンテッソーリ教育の本でも、手仕事の道具は子どもが手に取りやすいように整理して棚に並べるように…とあったけれど、これと通じていますね。
- 良い積み木でたくさん遊ぶと構成力・空想力・思考力・集中力が自然に育つ。
積木の選び方のポイント
・基尺が正確なもの。(例えば基尺4cmの積み木=正方形は4×4、長方形は4×8…のようにすべて4cmの倍数で構成されている)
・適度に重いもの。軽すぎると積みにくい。
・十分な量があること。子どもが夢中になって積み木で空想の世界を作っている時に積み木が足りなくなるのは悲劇。
→この本を読んでからネットで積木を探しましたが、基尺の記載そのものが無いことが多いです…。
その中でもこれは!というものを発見しました。お高いけど…買っちゃおうと思います(о´∀`о)
【楽天市場】天然木による 自然に優しい 積木の製作販売をしています:小さな大工さん[トップページ]
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まとまった時間がなかなか取れないということもあるけれど、これっぽっちの内容に3週間もかかってしまいました…
ああ、文章力が欲しい!