こんにちは。もの子です。
助産師さんのブログでオススメされていて気になっていたこちらの本を読んでみました。
『子どもへのまなざし』1998年出版
『続 子どもへのまなざし』2001年出版
『完 子どもへのまなざし』2010年出版
著:佐々木 正美
男性の児童精神科医の方が書いた、出版年からもわかるようにロングセラーの育児書。
著者の佐々木先生は昨年81歳で亡くなられたそうで、62歳〜74歳の間に書かれたものです。
文章ぎっしり300ページ超×3冊
最近実用書や雑誌などライトな本ばかり読んでいたので、少しずつ少しずつ読み進めました。
3冊読んでみての自分用のメモです。
- 子供の運動面の発達が、首すわり→寝返り→おすわり…と順序を飛ばすことがないように、社会性の発達も順序がある
- 社会性の発達の順序とは……乳児期(基本的信頼)→幼児期(自律性)→児童期(自主性)→学童期(勤勉性)→思春期(アイデンティティの確立)→成人期(親密性)→壮年期(世代性)
- 乳児期の"基本的信頼"は、「自分が喜ぶこと(新生児〜3歳ころなら抱っこ・おんぶ・あやして欲しい、等)をお母さん(の役割の人)自身にも喜びながらやって欲しい」という要求を満たすことで発達する
- 乳児期に要求を十分に満たしてあげないと次の段階の社会性が育ちにくい。学童期、思春期になってから子供の要求を満たす「基本的信頼の育て直し」をすることはプロの精神科医でも難しい
- 乳児期〜幼児期前半は、建物で例えれば基礎の工事。この時期をないがしろにしてどんなに立派な上物を作ろうとしても後々無理が生じる
- 夜泣きをしない、おむつを汚さないなど自分が望んだような子どもになってほしい、という人が増えてきた。親からするとそれも愛情だが、子どもから見ると「ありのままのあなたでは満足できない」という否定のメッセージになる
妊娠してからこれまで育児について思いを巡らせていて、早期からの幼児教育とかいろんなトレーニングについても調べていたけれど……頭をガツン!と殴られて目からウロコがポロポロ落ちた感じ。
決して育児のマニュアルではありません。
子供の心はこういう順序で発達しますよ、と繰り返し繰り返し語りかけてくる優しい本です。(日本・海外の研究データの提示もあり納得しやすいです)
図書館で借りた本で、いま手元にあるのは3冊目の「子どもへのまなざし 完」のみなのですが、3冊を通して読んだ上で1冊目を購入して手元に置いておこうと思います。
特に1冊目は20年前に書かれたものなので時代にそぐわないと感じる表現もあるけれど
子育ての本質について書かれているので、何度も読み返して自分の子育てに活かしたいです。
本当に良本です。
この時期に読んでよかった!